1年半ほど使用したEOS R6でホットピクセルが発生し、長時間露光時のノイズも目立つようになってきましたのでそのレポートです。
これまでの利用状況
EOS R6は1年半前程に購入し、撮影枚数は12,000枚程度となっています。
夜景を多く撮影しているため長秒露光の頻度が通常より高いかもしれません。
症状
ホットピクセル
カメラのイメージセンサーの画素の1つが正常に機能しなくなる症状のことで、真っ暗な状態(レンズキャップをはめた状態)で撮影して赤い点が生じます。原因はイメージセンサーの故障でセンサーに負担がかかる長時間露光などを多用していると発生しやすくなります。
日中の明るい画像では気にならないものの夜景や星景写真などでは目立ってしまいます。
私の場合画面右上(白丸部)にホットピクセルが発生しました(白四角が拡大)
撮影条件:EOS R6 / ISO100 / SS 1sec
長時間露光ノイズ
長時間露光時にカメラ本体の熱の影響などによりノイズが発生します。こちらは一般的に温度が高くなればなるほどノイズが増えると言われています。
ホットピクセルの周囲にも複数の長秒露光ノイズが発生しています。こちらは元から発生していたのか、最近増えてきたのかまではわかりませんが、これまで撮影/加工時には気にならなかったノイズが明らかに増えているように感じます。
撮影条件:EOS R6 / ISO100 / SS 30sec / 20℃ / (わかりやすさために 明るさ+3で加工)
ホットピクセルのリカバリ方法
センサークリーニング
キヤノンの一定レベル以上のカメラにはセンサークリーニング機能が備わっています。センサークリーニング機能を使うことで改善するとのネット上の記載がありましたので試してみました
手順
1. MENU > 機能設定タブ > 4番目のセンサークリーニング
2. 「手作業でクリーニング」を選択
3. クリーニングの実行
選択画面が出てきますのでOKを選択し、その後30秒ほどカメラを放置の後、電源をOFFにする(実際にブロワーなどでの清掃は不要)
結果
どういう原理なのかわかりませんが、ホットピクセルがなくなりました。
長時間露光ノイズのリカバリ方法
長秒時露光のノイズ低減の利用
撮影時にカメラの機能を使ってノイズ除去する方法です。
MENU > 撮影タブ > 4番目の長秒時露光のノイズ低減 > 「する」を選択
結果
OFF/AUTOではノイズが残ったままですが、ONに設定すると劇的にノイズを減らすことができました。
ただし、ノイズ除去には露出時間と同じだけの秒数が必要となりますので、時間あたりの撮影枚数が犠牲となってしまいます。特に長時間露光の場合影響が大きく、シャッタースピード30秒の場合、撮影とノイズ除去で1分近く要することになります。
撮影条件:EOS R6 / ISO100 / SS 30sec / 20℃ / (明るさ+3で加工、ノイズ部分を拡大トリミング)
ダーク減算によるノイズ除去
こちらは撮影後の加工でリカバリする方法です。
同一の撮影条件/温度で撮影した場合、同じようなノイズが発生することから真っ暗な状態(レンズキャップをはめた状態)で減算用のダークフレームを撮影しておき、画像加工の際に元画像(ノイズ含む画像)からダークフレーム(ノイズのみの画像)を引くことでノイズ除去された画像を生成するものになります。
こちらは撮影のたびにノイズ除去の時間を要しないため効率よく撮影できるものの、撮影後の編集の際に毎回ダーク減算が必要になるため編集が面倒になるため一長一短です。