JJCシリコンレンズフード(アップグレード版)を実際に1週間使ってみたレビューをご紹介。
想定していたよりも使い勝手と遮光力が高く、屋内からの夜景撮影に手放せない一品です。
JJC シリコンレンズフードとは
屋内から夜景撮影をする際に、室内の光が窓ガラスに反射して映り込んでしまいます。その映り込みを防止するのがシリコンレンズフードです。
今回購入したのはアップグレード版で、旧版と比べて装着部が蛇腹になっていて、太さのあるレンズ(外径 73mm~88mm)にもフィットするようになっています。
開封~撮影
開封
JJCは中国メーカーですが、梱包はしっかりしていました、


フード本体と装着ベルト、レンズ拭きと取り扱い説明書が入っていました。フルサイズ対応のレンズであればベルトを使わずフィットするのでベルトはほとんど使っていません。
説明書ではレンズを取り外し、前玉側ではなくレンズマウント側から装着するよう記載があります。
外径 73mm~88mmに対応しているようですがF4通しのRF小三元レンズ(外径84mm)でもかなりタイトな状況で、しっかり力を入れて装着する必要がありました。
外径の細いRF35mm F1.8(外径74mm)、RF50mm F1.8(外径69mm)でもずり落ちることなく装着できました。
装着の際、ズームレンズなどレンズが伸縮するものは収納したうえで取り付けることをおススメします。特に外径の大きいレンズは力を入れてグリグリと装着するので、レンズを伸ばしたまま装着するとレンズを痛める可能性があります。
ちなみにRF小三元レンズの場合、レンズの前玉側からもフードを装着できました。
実際に撮影してみた
関西で有名な夜景撮影スポットの大阪駅前第3ビルで使用しました。

第三ビルは屋内のレストランフロアに展望スペースがあり撮影することができますが、室内の照明は明るく何等か遮光グッズが必要となります。また、手前のビルを斜めに見下ろすのが定番構図となっており、平面の遮光版では隙間から光が映り込んでしまうシチュエーションとなっています。

RF14-35 F4Lの広角14mm(トリミングなし)にて撮影しました。
おすすめポイント
映り込み防御力が高い
映り込み防止グッズとしては「忍者レフ」など平面型の暗幕がありますが、広角レンズ使用時やガラス面に対して斜めに利用する場合は映り込みが避けられないものでした。
一方こちらはフード型になっており、さらにシリコン製でやわらかい素材であるため、ガラス面にフィットして斜めからの光の入射もブロックすることができます。
前述の第三ビルの場合、忍者レフでは盛大に映り込みが発生しましたが、JJC シリコンレンズフードではかなり抑えることができました。
また、14mmという超広角レンズを使用してもケラレなどは発生しませんでした。真正面を向いて撮影する場合は全く問題ありません。ガラス面に対して斜めに撮影する場合はケラレが発生する場合があります(今回の第三ビルの撮影角度であれば問題なく撮影できました。)
ハーフNDフィルターを装着していても利用できる

実は先ほどの撮影ではレンズにハーフNDフィルターを装着したうえで撮影していました。フィルターホルダーごとすっぽり覆ってしまえるサイズで問題なく撮影できました。
※もちろんフィルターなしの場合と比べて斜めに撮影する際の可動域に制限はありますが…
折りたたんで収納できる
シリコン製でやわらかいので折りたたんでカメラバッグに収納することができます。復元力があるのでしばらく折りたたんで収納していてもすぐ元通りの形に戻ってくれます。
イマイチなところ
撮影条件によっては映り込みが発生する
ガラスが1枚の場合
超広角レンズで撮影する場合、写真の隅の方で映り込みが発生する場合があります。フードをガラス面に密着させていたとしてもガラスの屋外側の面で反射する光が一部映り込むことがあります。
フードの上からジャケットなどで簡単に覆うことで完全に遮光することができました。
標準域ではほとんど映り込みはありませんので、14mmなど超広角撮影時のみの現象となります。
ガラスが複数枚の場合
断熱ガラスや飛行機の窓など複数のガラスで構成される場合、奥側のガラス面で反射が起きてしまうためその映り込みが発生します。
飛行機の窓の場合、24mmの画角では映り込みが出てしまい、35~50mmくらいまでズームする必要がありました。
購入を迷った製品
忍者レフ
これまで利用していた遮光グッズです。持ち運びも装着もしやすいので使い勝手が良かったのですが、広角レンズでの撮影や斜めの角度からの撮影時に映り込みが発生するので困っていました。
個人的にはシリコンレンズフードが完全上位互換なので今後はこちらを利用することになりそうです
※忍者レフは反対側を向けるとレフ版代わりになるので、ポートレート撮影する際に利用できるかもしれませんが、個人的にポートレート撮影の頻度が高くないのでお蔵入りになりそうです…
結論
思っていたよりも使い勝手が良くて、夜景撮影の際の必須アイテムとなりそうです。