工事担任者 第1級デジタル通信の合格に向けたチートシート、短時間で復習できる重要ポイント集です。本記事の章立ては下記の標準テキストに準じています。
電気通信技術の基礎
1. 電気回路
皮相電力: Ps = E・I [VA]
有効電力: P = E・I ・cosθ [VA]
無効電力: Pr = E・I・sinθ [VA]
RLCインピーダンス

2. 電子回路
サイリスタ:pnpnの4層構造を基本とした半導体スイッチング素子であり、シリコン制御整流素子ともいわれる。
バリスタ:低電圧では高抵抗、ある閾値を超えると低抵抗になる。電話機の衝撃性雑音(クリック)防止回路や送話受話レベルの自動調整回路などに使用
トランジスタの接地方式別特徴
ベース接地 | エミッタ接地 | コレクタ接地 | |
---|---|---|---|
入力インピーダンス | 低 | 中 | 高 |
出力インピーダンス | 高 | 中 | 低 |
電流利得 | 小 | 大 | 大 |
電圧利得 | 大 | 中 | 小 |
電力利得 | 中 | 大 | 小 |
入力と出力の電圧位相 | 同相 | 逆相 | 同相 |
用途 | 高周波増幅回路 | 増幅回路 | インピーダンス変換回路 |
3. 論理回路
4. 伝送理論
伝送量

反射

平衡対ケーブル
静電結合による漏話の大きさは誘導回路のインピーダンスに比例
電磁結合による漏話の大きさは誘導回路のインピーダンスに反比例
同軸ケーブル
伝送損失は周波数の平方根√fに比例する。周波数が低くなると漏話が増大する
5. 伝送技術
評価尺度
評価尺度 | 算出方法 | 特徴 |
---|---|---|
BER | 誤って受信された符号の個数の割合 | 符号誤りが偶発的な場合は適しているがフェージングや部品劣化などが原因で発生するバースト誤り(2個以上の符号に連続して誤りが生じること)には適していない |
%SES percent Severely Errored Seconds | 平均符号誤り率が1×10‐3を超える秒数の割合 | バースト誤りが発生するような伝送系の評価 |
%DM percent Degraded Minutes | 平均符号誤り率が1×10‐6を超える分数の割合 | 電話サービスなどある程度符号誤りを許容できる伝送系の評価 |
%ES percent Errored Seconds | 少なくとも1個以上の符号誤りが発生した秒数の割合 | データ通信サービスなど少しの符号誤りも許容できないような伝送系の評価 |
%EFS percent Error Free Seconds | 符号誤りが発生しなかった秒数の割合 | %ESの逆で正しく伝送された割合。 %ES + %EFS = 100% |
多元接続
CDMA:周波数を拡散して送出(スペクトル拡散)
OFDMA:サブキャリアの組を作り通信
FDMA:異なる周波数で通信
TDMA:タイムスロットで通信
光アクセス網における双方向多重伝送方式
TCM方式(Time Compression Multiplexing):上り下りの信号を時間をかけて交互に伝送する
WDM方式(Wavelength Division Multiplexing):上り下りに波長を割り当てて双方向多重伝送する
DWDM(Dense WDM):高密度に多重化するもの。高精度部品や温度制御が必要になりコスト高。
CWDM(Coarse WDM):低密度に多重化したもので低コスト化が図れる。Coarse= 粗い
SDM方式(Space Division Multiplexing):上り下りに個別にファイバを割り当てて双方向多重伝送する
光ファイバの変調
周波数や位相が不安定なため光の量を変化させる強度変調(振幅変調)が行われる。
直接変調方式と外部変調方式があり、直接変調方式の際は高速で変調すると波長が変動する波長チャーピングにより伝送特性が劣化する。
端末設備の接続のための技術および理論
1. 端末設備の技術
IP-PBX:IP-Private Branch eXchange
SIP:Session Initiation Protocol
SIP基本機能:レジストラ、ロケーション、プロキシ、リダイレクト
SIPはアプリケーション層の単独のプロトコル
MACアドレス
NIC(ネットワークインターフェースカード)は6バイト(48ビット)で構成される固有のMACアドレスを持つ
PoE:Power over Ethernet
規格 | 最大出力(PSE) | 最大電流 |
---|---|---|
Type1 | 15.4W | 350mA |
Type2 | 30W | 600mA |
Type3 | 60W | 600mA |
Type4 | 90W | 960mA |
オルタナティブA方式:1・2、3・6ペアを使用
オルタナティブB方式:4・5、7・8ペアを使用
Ethernet LAN
IEEE802.3ae:10GbE
10GBASE-XY
X:波長/モード
S:850nm マルチモード
L:1310nm シングルモード
E:1550nm シングルモード
Y:ネットワークカテゴリ
LAN:R
WAN:W
10GBASE-LR:上位MAC服装からの送信データをブロック化し、このブロックにスクランブル処理を行った後2ビットの同意ヘッダの負荷を行う64B/66Bの符号化方式が用いられる
無線LAN規格
規格 | 導入年 | 最大理論速度 | 周波数帯域 | 主な技術的進化点 |
---|---|---|---|---|
802.11 | 1997 | 2 Mbps | 2.4 GHz | DSSS(Direct Sequence Spread Spectrum)を採用。初期規格で速度が非常に低い。(試験に出ない) |
802.11b | 1999 | 11 Mbps | 2.4 GHz | DSSSを改良して速度向上。 |
802.11a | 1999 | 54 Mbps | 5 GHz | OFDMを採用。干渉が少なく、高速通信を実現。 |
802.11g | 2003 | 54 Mbps | 2.4 GHz | OFDMを802.11bの周波数帯域に適用。802.11bとの互換性を確保。 |
802.11n | 2009 | 600 Mbps | 2.4 GHz / 5 GHz | MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術とチャネルボンディング(最大40 MHz)を採用。 |
802.11ac | 2013 | 6.93 Gbps | 5 GHz | MU-MIMO(Multi-User MIMO)、最大160 MHz幅のチャネルボンディング、ビームフォーミングを採用。 |
802.11ax | 2019 | 9.6 Gbps | 2.4 GHz / 5 GHz | OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、BSS Coloring、TWT(Target Wake Time)を採用。 |
2.4GHz / 5GHzの両方の周波数帯を利用できる規格は802.11nと802.11ax
電磁障害(EMI)対策
フェライトを用いたEMIフィルタ:高周波の電磁妨害はに抑止効果
コモンモードノイズ(同相ノイズ):通信線と大地との間に発生する誘導雑音。
コモンモードチョークコイルを挿入して対策
チップビーズインダクタ(Chip Bead Inductor):主に電子機器の高周波ノイズ除去を目的として使われる表面実装型(SMD)のフェライトビーズ
雷害対策
等電位ボンディング:内部雷保護のうち雷電流によって離れた導電体制部分間に発生する電位差を低減させるため、その部分間を直接導体またはサージ保護装置によって行う接続
2. ネットワークの技術
デジタル伝送符号化方式
RZ符号(Return to Zero):1パルスの周期中に必ずゼロ店に戻る符号
NRZ符号(Non-Return to Zero):1の時に高レベル、0の時に低レベル
NRZI符号(Non-Return to Zero Inversion):0の時レベルを維持、1の時レベルを反転させる。100BASE-FXなどで利用
Manchester符号:0のとき「高→低」、1の時「低→高」
1B/2B, 4B/5B, 8B/10B, :元のビット列を後ビットのコード体系に変換したもの。
8B6T符号(8 Binary 6 Ternary):2値のビット列を高中低の3値を組み合わせた6種類の信号コード体系に変換するもの
MLT-3符号(Multi Level Transmit-3 Levels):高中低の3レベルで、0の時レベルを維持、1の時レベルを変化させる。
4D-PAM5(4 Dimensional – Pulse Amplitude Modulation 5 level):4次元5値パルス振幅変調
伝送路規格 | 符号化方式 |
---|---|
100BASE-FX | 4B/5B、NRZI符号 |
1000BASE-T | 8B1Q4 |
10GBASE-SR/LR/ER | 64B/66B |
OSI参照モデルとTCP/IP、主要プロトコルの対応表
OSI参照モデル層 | TCP/IP層 | 主なプロトコル | 役割 | |
---|---|---|---|---|
第7層 | アプリケーション層 | アプリケーション層 | HTTP, HTTPS, FTP, SMTP, POP3, IMAP, DNS, DHCP | アプリケーション同士の通信を提供。ユーザーに直接サービスを提供する層。 |
第6層 | プレゼンテーション層 | データの形式変換や暗号化、圧縮を行う層(TCP/IPではアプリケーション層に統合)。 | ||
第5層 | セッション層 | 通信セッションの管理(接続の確立、維持、終了)。 | ||
第4層 | トランスポート層 | トランスポート層 | TCP, UDP | データ転送の信頼性や効率を保証。TCPは信頼性を重視、UDPは高速性を重視。 |
第3層 | ネットワーク層 | インターネット層 | IP, ICMP, ARP | データのルーティングやアドレス指定を担当。インターネットでの通信を支える基盤層。 |
第2層 | データリンク層 | ネットワークインターフェース層 | Ethernet, Wi-Fi, PPP | 隣接するノード間でのデータ転送を管理。フレーム化やエラー検出を行う。 |
第1層 | 物理層 | 物理プロトコル (RJ45, 光ファイバ, 無線信号) | ハードウェア間でデータを送受信するための電気信号や物理的接続を管理。 |
すべてのIPv6ノードは完全にICMPv6を実装しなければならない
IPv4、クラスBのIPアドレス体系でプライベートIPアドレスとして使用できる範囲は、「172.16.0.0~172.31.255.255」
EoMPLS (Ethernet over MPLS)
ユーザネットワークの核セス回線から転送されたイーサネットフレームはMPLSドメインの入り口にあるラベルエッジルーターでPA(Preamble/SFD)とFCSが除去されてL2転送用のMACヘッダとMPLSヘッダが付与された後、これらをもとにしたFCSがフレームの末尾に付与される。
3. 情報セキュリティの技術
電子メールのセキュリティ
送信側の対策:送信者認証
なりすましや悪用により第三者通計や迷惑メール送信の踏み台の被害にあう恐れ
SMTP-AUTH | SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)に送信者認証機能を追加した方式 |
---|---|
POP before SMTP | SMTPによる送信の前にPOP3(Post Office Protocol ver3)による利用者認証を行い、成功した場合だけSMTPによるメール送信を許可する |
OP25B (Outbound Port 25 Blocking) | ISPの利用者に外部のメールサーバー経由でのメール送信を挿せないようにする方式 |
受信者側の対策:送信ドメイン認証
IPアドレスやディジタル署名を使って偽の送信元のメールサーバーからのメールを受信しないようにする。
SPF (Sender Policy Framework) | 送信元のドメイン情報と、メールサーバーのIPアドレスから、そのドメインが信頼できるかを確認する |
---|---|
DKIM (DomainKeys Identified Mail) | メールに添付されたディジタル署名により送信元のメールサーバを信頼できるかを確認する |
4. 接続工事の技術及び施工管理
メタリックケーブル
ピン配列と心線の被覆
ペア1:青色対 / ペア2:橙色対 / ペア3:緑色対 / ペア4:茶色対

光ファイバー
接続方式
融着接続法 | 光ファイバーに対して90°の角度で切断して融着する。いったん接続すると取り外すことができない永久接続法。 | |
メカニカルスプライス法 | 端面を突き合せた状態で機械的に接続する方法。永久接続法。 | |
コネクタ法 | フェルール型光コネクタ | フェルールとは、光ファイバのコアの中心をこね唄の中心に固定するための部品で、コアの軸ずれを防止する |
SCコネクタ (Single Coupling) | スリーブ嵌合方式で接続 | |
MPOコネクタ | 12心、24心など多心光ファイバを一つのコネクタでプッシュプル操作により容易に着脱できるコネクタ。データセンターなどにおける高密度配線に用いられる | |
外被把持型ターミネーションコネクタ | FAコネクタ (Field Assembly) | 光コネクタキャビネット内など屋内配線における接続 |
FASコネクタ (Field Assembly Small-sized) | 架空用クロージャ内での心線接続 |
水平配線設備 水平リンク長さ計算
水平リンク長さ計算の際のベース長さ
モデル | クラスE | クラスF |
---|---|---|
インタコネクト-TO | 104m | 105m |
クロスコネクト-TO | 103m | |
インタコネクト-CP-TO | 103m | |
クロスコネクト-CP-TO | 102m |
[水平リンク長さ] = [ベース長さ] – [機器コード、ワークエリアコードのケーブル長さ]×[損失係数]
端末設備の接続に関する法規
各種法規の目的
法律 | 目的 |
---|---|
電気通信事業法 | この法律は、電気通信事業の公共性に鑑み、その運営を適正かつ合理的なものとするとともに、その公正な競争を促進することにより、電気通信役務の円滑な提供を確保するとともにその利用者等の利益を保護し、もって電気通信の健全な発達及び国民の利便の確保を図り、公共の福祉を増進することを目的とする。 |
┗ 基礎的電気通信役務の提供 (第7条) | 基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者は、その適切、公平かつ安定的な提供に努めなければならない |
有線電気通信法 | この法律は、有線電気通信設備の設置及び使用を規律し、有線電気通信に関する秩序を確立することによって、公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。 |
不正アクセス禁止法 | この法律は、不正アクセス行為を禁止するとともに、これについての罰則及びその再発防止のための都道府県公安委員会による援助措置等を定めることにより、電気通信回線を通じて行われる電子計算機に係る犯罪の防止及びアクセス制御機能により実現される電気通信に関する秩序の維持を図り、もって高度情報通信社会の健全な発展に寄与することを目的とする。 |
電子署名法 | この法律は、電子署名に関し、電磁的記録の真正な成立の推定、特定認証業務に関する認定の制度その他必要な事項を定めることにより、電子署名の円滑な利用の確保による情報の電磁的方式による流通及び情報処理の促進を図り、もって国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。 |
1. 電気通信事業法
端末設備の接続
利用者からの端末設備の接続請求を拒める場合
端末設備であって電波を利用するもの及び公衆電話機その他利用者による接続が著しく不適当なもの
接続の検査
利用者は、適合表示端末機器を接続する場合その他総務省令で定める場合を除き、電気通信事業者の電気通信回線設備に端末設備を接続したときは、当該電気通信事業者の検査を受け、その接続が総務省令で定める技術基準に適合していると認められた後でなければこれを使用してはならない。
2. 工事担任者規則、技術基準適合認定等規則
工事担任者規則
資格者証の再交付
「資格者証(紛失の場合を除く)」「写真一枚」「氏名の変更の事実を証する書類(氏名に変更を生じたとき)」を総務大臣に提出しなければならない。
→住所の変更での届け出は不要
資格者証の返納
資格者証の返納を命ぜられた者は、その処分を受けた日から10日以内にその資格証を総務大臣に返納しなければならない。
資格証の交付
端末設備等の接続に関する知識及び技術の向上を図るように努めなければならない
→「通信設備の接続」などひっかけ問題として出題される
工事担任資格者証を交付しない条件
- 資格証の返納を命ぜられ、その日から1年を経過しない者
- 罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
技術基準適合認定番号の記号
端末機器の種類 | 記号 |
---|---|
アナログ電話用設備又は移動電話用設備に接続される端末機器 | A |
インターネットプロトコル電話用設備に接続される端末機器 | E |
インターネットプロトコル移動電話用設備に接続される端末機器 | F |
無線呼び出し用設備に接続される端末機器 | B |
総合デジタル通信用設備に接続される端末機器 | C |
専用通信回線設備又はデジタルデータ伝送設備に接続される端末機器 | D |
3. 端末設備等規則
絶縁抵抗など(第6条)
使用電圧 | 絶縁抵抗 |
---|---|
300V以下 | 0.2メガオーム以上 |
300V~750Vの直流 300V~600Vの交流 | 0.4メガオーム以上 |
絶縁耐力:750Vを超える直流および600Vを超える交流にて使用電圧の1.5倍の電圧を連続して10分間加えたときに耐える
端末設備の機器の金属製の台および筐体は、接地抵抗が100オーム以下となるように設置しなければならない。
通話機能を有する端末設備は受話器から過大な音響衝撃が発生することを防止する機能を備えなければならない。
配線設備等(第8条)
配線設備等の電線相互間及び電線と大地間の絶縁抵抗は、直流200ボルト以上の一の電圧で測定した値で1メガオーム以上であること。
押しボタンダイヤル信号の条件
低群周波数 | 600Hz~1,000Hzまで(697Hz / 770Hz / 852Hz / 941Hz) |
---|---|
高群周波数 | 1,200Hz~1,700Hzまで(1,209Hz / 1,336Hz / 1,477Hz / 1,633Hz) |
信号周波数偏差 | 信号周波数の±1.5%以内 |
2周波電力差 | 5dB以内、かつ低群周波数の電力が高群周波数の電力を超えないこと |
信号送出時間 | 50ms以上 |
ミニマムポーズ | 30ms以上 隣接するパルス列間休止時間の最小値 |
周期 | 120ms以上 信号送出時間とミニマムポーズの和 |
発信の機能
アナログ電話端末 | 移動電話端末 | IP電話端末 | IP移動電話端末 | |
---|---|---|---|---|
基本機能 | 直流回路が発信/応答で閉じ、終了したときに開くもの | 発信を要求、応答を確認、チャネルを切断する信号を送出 | 呼の設定を行うためのメッセージを送出 通信終了メッセージを送出 | 発信を要求、応答を確認、チャネルを切断する信号を送出 呼の設定を行うためのメッセージを送出 通信終了メッセージを送出 |
選択信号の送出 | 3秒以上経過後に選択信号の送出を開始 | |||
切断 | 2分以内に直流回路を開くもの | 1分以内にチャネルを切断する信号を創出 | 2分以内に通信終了メッセージを送出 | 128秒以内に通信終了メッセージを送出 |
自動再発信 | 自動再発信が15回以内をを除く 3分間に2回以内 3分を超えて行われる発信は別の発信とみなす | 2回以内 | 自動再発信が15回以内をを除く 3分間に2回以内 3分を超えて行われる発信は別の発信とみなす | 3回以内 3分を超えて行われる発信は別の発信とみなす |
漏話減衰量 | 1,500ヘルツで70デシベル以上 | 1,500ヘルツで70デシベル以上 | ||
IP電話とアナログ電話設備の接続点における送出電力は-3dBm(平均レベル)以下
IP移動電話端末は総務大臣が別に告示する条件に適合する送信タイミングで送信する機能を備えなければならない。
4. 有線電気通信法、有線電気通信設備令
届出
工事開始の2週間前(工事を要しないときは設置の日から2週間以内)に有線電気通信の方式の別、設備の設置の場所、設備の概要を総務大臣に届け出。
用語
電線:強電流に重畳される通信回線にかかるもの以外の導体
絶縁電線:絶縁物のみで被覆されている電線。保護物などは含まない。
ケーブル:光ファイバ並びに光ファイバ以外の絶縁物及び保護物で被覆されている電線
強電流電線:強電流電気の伝送を行うための導体(絶縁物又は保護物で被覆されている場合は、これらの物を含む)
線路:送信の場所と受信の場所との間に設置されている電線及びこれに係る中継器その他の機器(これらを支持し、又は保蔵するための工作物を含む)
支持物:電柱、支線、つり線その他電線又は強電流電線を支持するための工作物
離隔距離:線路と他の物体(線路を含む。)とが気象条件による位置の変化により最も接近した場合におけるこれらの物の間の距離
音声周波:周波数が200Hz~3,500Hz
高周波:3,500Hz~
平衡度:通信回線の中性点と大地との間に起電力を加えた場合におけるこれらの間に生ずる電圧と通信回線の端子間に生ずる電圧との比をデシベルで表わしたもの
平衡度と電力
通信回線の平衡度は、1,000ヘルツの交流で34デシベル以上
電圧は100ボルト以下
電力は音声周波でプラス10デシベル以下、高周波でプラス20デシベル以下
架空電線の高さ
道路上で5m以上、横断歩道橋の上は3m以上、鉄道を横断するときは6m以上
5. 不正アクセス禁止法、電子署名法
電子署名法
電子署名:電磁的記録に記録することができる情報について行われる措置であって、次の要件のいずれにも該当するもの
・当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること。
・当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。
認証業務:自らが行う電子署名についてその業務を利用する者その他の者の求めに応じ、当該利用者が電子署名を行ったものであることを確認するために用いられる事項が当該利用者に係るものであることを証明する業務。
特定認証業務:電子署名のうち、その方式に応じて本人だけが行うことができるものとして主務省令で定める基準に適合するものについて行われる認証業務